それにしても、リアルな夢だった。 彼女の身体、唇の感触すら覚えている。 何なんだ...。欲求不満なのか、俺。 昨日は結局マンションに帰ったから、綾とは会っていない。 昨日の朝、喧嘩してから電話もないし、メールすら来ない。 俺もしてないが...。 はぁ~と溜息をつき、窓の外の景色を眺める。走馬灯のように流れる景色。 「美空遥菜...か」 夢に出てきた女の名を思わず呟く。