「好きですっっ」
「いいよ杏奈っ!それで先輩に告ってきな」



意味…わかんないし


「早く帰れー。」

気づいてないフリをして生徒を注意した。


俺は中学生のとき、どーだったかなぁ…



そんなことを考えながら階段を降りようとした。



―ドンっ


いっ痛――――ッ



「いったぁぁぁ…」


君との出会いはこのときだった。


俺をみた君はすっごく怯えてた。



「大丈夫ですか?」

と声をかけると君はきょとんとしていた。


「あっごめんなさい」

上目遣いの君がすっごく面白くて
笑ってしまった。


「来年の1年生になるんやな?頑張れよ、入試。」

思ってもないことを言ってしまった。


「ありがとうございます」



初めて見た君の笑顔に俺は魅かれたんだと思う。


もう一度君に逢いたいと思っていた。


そして入学式の次の日、君の姿をみつけた。



「気をつけてください」


俺は今もあの時の笑顔を脳裏に焼きついて離れないんだよ。

君はあの日のことを覚えてるのかな?