令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「け、結構です。もう治りましたから」

「もう治っただあ? 仮病かよ?」


具合の悪い女を、介抱するという名目でホテルへ連れ込む。そんなベタだが上手く行きそうな計画があっさり却下され、ムカついてついキツイ言い方をしてしまった。実際に女が具合が悪いかそうでないかなんて、俺には全く興味なかったのだが。


吉田栞は、さも困ったように目を泳がせていた。
いかんなあ。あんまりキツく接して怯えさせるのは逆効果かもしれない。よし、ここは柔らかく、懐柔策で行くとしよう。という事で、


「まあいいや。じゃあ、俺と遊びに行こうぜ? まだこんな時間だし」


と言ってみた。表情も、俺にしては穏やかにしてみたつもりだ。