令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「“俊樹”とかいう男、あんたの彼氏なんだろ?」


畳み掛けるようにそう言ったら、吉田栞は、「ち、ちが……」と口ごもった。もしかして、“違う”と言おうとしたのだろうか。それなら有難いが。


それにしてもこの女、意外に表情が豊かだな。さっきはびっくりした顔をしていたが、今は不思議そうな顔をしてやがる。ちょっとだが、可愛いじゃねえか……


コロコロ変わる吉田栞の表情が可笑しくて、今度は虐めたくなって来た。そうしたら、どんな顔をするのかな、こいつは。


「あんた、彼氏がいるくせに合コンなんかに来るんだ? 大人しそうな顔して、案外お盛んなんだな?」


俺は、わざとキツく蔑むような言い方をした。さあ、どんな顔をする?
泣くか、怒るか……