令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

そろそろこっちから女に何かアクションを起こそうか。そう思った矢先だった。

隣の、何て名前だか覚えてないが、吉田栞と仲が良さそうな女が、吉田栞とごにょごにょと何か言い、


「この子、具合が悪いので帰らせます」


と言い、吉田栞の腕を持って自分も立ち上がった。

なるほど……。そう言えば顔に血の気がないもんなあ。


「どうもすみません」


吉田栞はそう言ってお辞儀をすると、隣の女に支えられながら店を出て行ってしまった。

一瞬、ボーッと女を見送った俺だったが、すぐにこのままじゃダメだと気づき、「ちょっと便所へ行ってくる」と弘司に告げ、二人の後を追った。


女の携帯番号も知らないまま行かせては、次に接近するのは難しいからな。