それから二ヶ月あまりが過ぎた。

悠馬はすっかり体力を取り戻し、髪も元通りに伸び、大学はいくつかの単位は落としたものの、無事に進級する事が出来た。

また、吉田泰造と和解をし、悠馬と栞の二人は、晴れて交際を再開する事が出来た。


何もかもが順調に思える悠馬と栞だが、実は二人にはそれぞれある悩み事があった。

それは奇しくも二人に共通な、と言うより殆ど同じ悩みなのだが、その事は互いに知らずにいた。


これは、そんな二人が悩みを解消すべく迷走(?)した、ある一つの記念すべきエピソードである。