令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

『サブちゃんの家? なんでまた……あっ。サブちゃんがやったの? あの女を……』


クソッ。やっぱりそうか。杏里さんがサブって奴にやらせたんだ。


「まだですよ。栞を連れ去っただけです」


俺は、怒りで声が震えながらそう言った。


『なんだ、そうか……』

「早く教えてください。サブって人の家がどこにあるのかを!」

『聞いてどうするのよ?』

「何言ってんですか? 栞を助けに行くために決まってるでしょ?」

『なんで助けるのよ? やらせておけばいいでしょ? それがハルくんの望みなんだから……』

「俺はそんな事は望んでない! あなたに頼んだ憶えもない!」

『あんたこそ何言ってんのよ? あんた、あの女をめちゃくちゃにするんだって言ったじゃない? それをあたしは手伝ってあげただけでしょ? 感謝してほしいくらいだわ』


うっ、確かに俺はそう言ったかもしれない。しかし今はそうじゃないし、そもそも他の男に栞を……なんて、考えただけで気が狂いそうだ。