令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

店長は、車がぶつかった音を聞いて店から出てきたのだろう。それよりも、俺は店長が言った“サブ”という名前が気になった。どこかで聞いたような……

あ、そうか!?


「店長、“サブ”って、杏里さんに付きまとってるゴロツキの“サブちゃん”の事ですか?」

「そうだが、“ちゃん”は余計だ」

「はあ。で、そのサブが……?」

「だから、栞ちゃんを拉致したんだろうが……」

「えっ、ほんとですか?」

「ああ。チラッと見ただけだが間違いない。サブと子分の連中だった」


あっ、そういう事だったのか……クソッ!


俺はある事を思い出し、ポケットから携帯を出しながら、ある方向へと歩き出した。


「おい松本、どこへ行くんだよ?」

「ちょっと手掛かりがあるんで……。店長は警察に連絡してください。あ、救急車も」

「おお、わかった」


クソッ。杏里さんめ、何て事を……