仕事の合間に、俺は意を決して店長に“辞めたい”と言った。理由を聞かれたが、“もっと割のいいバイトが見つかったから”と言ったら、店長は俺が想像した通り、露骨に嫌な顔をして“勝手にしろ”と言った。
そこまでは想定した通りだったが、次の店長の問いに俺は慌ててしまった。
「栞ちゃんも辞めるんだよな?」
俺は、俺が辞めた後も栞はバイトを続けるものと勝手に思っていた。だから、店としては大して困らないだろうと。
だが考えてみれば、そもそも栞は俺と一緒に居たくてここでバイトを始めたのは明らかで、店長もそう思っている。
であれば店長が言う通り、栞も辞めないとおかしい。もちろん、俺と栞が別れたのなら辻褄が合うが、栞にさえ別れの言葉を口にしてないのに、店長になんて言いたくない。
うまい対応が思い付かず、「わかりません」と俺は答えた。
「“わからない”とはどういう事だよ?」
「そのまんまです。俺は俺、彼女は彼女ですから」
「おまえら、ひょっとして別れ……」
「あ、お客さんが来たんで。今の話、今日は黙っててもらえますか?」
「あ? まあ、それは……」
「よろしくお願いします」
ふー。店長には殆どばれたも同然だが、栞に知られなければいいや。店長は案外律義だから、黙っててくれるだろう。
そこまでは想定した通りだったが、次の店長の問いに俺は慌ててしまった。
「栞ちゃんも辞めるんだよな?」
俺は、俺が辞めた後も栞はバイトを続けるものと勝手に思っていた。だから、店としては大して困らないだろうと。
だが考えてみれば、そもそも栞は俺と一緒に居たくてここでバイトを始めたのは明らかで、店長もそう思っている。
であれば店長が言う通り、栞も辞めないとおかしい。もちろん、俺と栞が別れたのなら辻褄が合うが、栞にさえ別れの言葉を口にしてないのに、店長になんて言いたくない。
うまい対応が思い付かず、「わかりません」と俺は答えた。
「“わからない”とはどういう事だよ?」
「そのまんまです。俺は俺、彼女は彼女ですから」
「おまえら、ひょっとして別れ……」
「あ、お客さんが来たんで。今の話、今日は黙っててもらえますか?」
「あ? まあ、それは……」
「よろしくお願いします」
ふー。店長には殆どばれたも同然だが、栞に知られなければいいや。店長は案外律義だから、黙っててくれるだろう。



