令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

昼間、俺が栞をホテルに連れ込もうとしたら、案の定奴はすごい勢いで飛んで来て、それを妨害したわけだが、今回はなぜか飛んで来ない。

周りをキョロキョロ見回しても、奴の姿はない。いないのか?

いや、そんなはずはない。それではBG失格だからな。奴はどこかに隠れ、こっちを監視しているに違いない。という事は……


「これはいいのかな」

つまり、キスだけならオッケーって事か?


「悠馬さん……?」

「あ、ごめん。目を閉じて?」

「はい……」


ま、止められたら止められたまでだ。たとえ一瞬でもいいから、栞とキスしたい。

俺は、素直に目を閉じて待つ栞の、その愛らしい唇に、自分の唇をそっと重ねていった……

BG野郎はやはり来ない。もうあいつの事なんか気にせず、栞とのキスに没頭しよう。これが俺と栞の、最後のキスなのだから……