令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

今日、俺は店長にバイトを辞めると言うつもりだ。明日に延ばそうかとも思ったが、そうやって一日一日、ズルズルと先延ばししてもしょうがないから。

すんなりと辞めさせてもらえるかは分からないが、いずれにしても栞とこうやって会うのは、今日で最後にするつもりだ。


あ、そうだ。最後に栞と、ぜひあれを……


「栞……」

「は、はい」

「キスしてもいいか?」

「あ、はい」


あはは、即答か。

最後に栞とキスしたいと思って言ってみたら、栞は即答で承諾してくれた。ずいぶん素直になったものだな。


栞は顔を少し上げ、大きな目をゆっくり閉じた。そして俺は、栞の艶やかな髪に手をやり、サクランボみたいな唇に、自分のそれを近付けていった……のだが、ふとあいつの事を思い出した。

図体のデカい、BG野郎の事を……