令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「やっぱり帰さねえ」

「放してください。今日は帰るって言ったはずです」


そう抗議をしたのだけど松本さんは手を放してくれず、私は身動きが取れなかった。


「なあ、そんな意地を張らずに、俺と楽しもうぜ?」

「楽しむって、何をですか?」

「決まってんだろ? 俺、上手いんだぜ?」

「何がお上手なんですか?」

「だから、アレだよ。俺の“趣味”さ」


松本さんの趣味って……、えっ、セッ……!?

私ったら、男の人と女の人が裸で抱き合う姿を想像してしまい、恥ずかしさで顔がカーッと熱くなってしまった。火が出るくらいに。


「おい、なに顔を赤くしてんだよ? あんた、もしかして……」