令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

私ったら、調子に乗りすぎちゃったかな……

沈黙の中、私が泣きそうになっていたら、


「栞……」


悠馬さんが声を掛けてくれた。


「は、はい」

「キスしてもいいか?」

「あ、はい」


やだ。私ったら即答?

でも正直なところ、私も悠馬さんにキスしてほしかった。しばらくしてなかったし。


私は顔を上げ、目を閉じてキスを待った。すぐに悠馬さんの吐息を感じ、唇に悠馬さんのそれが触れると思ったのだけど……


あら? と思って目を開いたら、悠馬さんは辺りを見回し、「これはいいのかな」と呟いた。今まで、キスの時に周りを気にした事がない悠馬さんにしては、変だなと私は思った。


「悠馬さん……?」

「あ、ごめん。目を閉じて?」

「はい……」


今度はすぐに、私の唇に悠馬さんの温かくて柔らかい唇が、触れた。