「あ、ごめんなさい。私が言いたいのは、会長さんを恨むのは筋違いという事なの。悠馬だって、本当は解ってるんでしょ? もう大学生なんだから……」
「…………」
そう言われても、俺は何と答えていいか分らなかった。おふくろさんが言う通り、吉田泰造への恨みは逆恨みじゃないかと俺も思うようになって来たが、一方ではそれを素直に認めたくない俺もまだいる。いわゆる引っ込みがつかない、ってやつだと思うが。
「私はね、会長さんを恨むどころか、感謝してるのよ?」
「えっ?」
おふくろさんは、突然びっくりするような事を言った。俺の聞き違いでなければだが。いや、やっぱり聞き違いだろう。
吉田泰造を恨むのは筋違いだとしても、結果的にはおやじさんを死に追いやった張本人に感謝なんて、そんなバカな事があるわけない。
「…………」
そう言われても、俺は何と答えていいか分らなかった。おふくろさんが言う通り、吉田泰造への恨みは逆恨みじゃないかと俺も思うようになって来たが、一方ではそれを素直に認めたくない俺もまだいる。いわゆる引っ込みがつかない、ってやつだと思うが。
「私はね、会長さんを恨むどころか、感謝してるのよ?」
「えっ?」
おふくろさんは、突然びっくりするような事を言った。俺の聞き違いでなければだが。いや、やっぱり聞き違いだろう。
吉田泰造を恨むのは筋違いだとしても、結果的にはおやじさんを死に追いやった張本人に感謝なんて、そんなバカな事があるわけない。



