令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「し、仕事よ?」


と、おふくろさんは言ったが、噛んでるし、目が泳いでるからそれは怪しいと思った。


「どんな仕事?」

「い、色々よ。そんな事より、悠馬は何をしに吉田商事へ行ったの?」

「え?」

「あなたも、会長さんとお会いしたの?」


来たか……

まだおふくろさんへの追求は終わっていないが、それはひとまず置いておき、ついにおふくろさんに話す時が来たのだと思った。俺の中にある、吉田泰造と栞に関する葛藤や苦悩を……


俺は、それを誰かに話す事で楽になりたかった。そしてその相手は、おやじさんが自殺した当時はまだ幼かった由紀では不適当で、それならばおふくろさんしかいない。おふくろさんが、どんな反応をするかは見当もつかないのだが……