令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「びっくりでしょ?」

「うん、そうだね。あたしはさあ、考え直してもいいと思うけどな」


絵理は不思議な事を言った。


「“考え直す”って、何を?」

「俊樹さんの事よ。俊樹さんとの縁談。断るのはもったいないと思うけどな?」

「なんだ……。じゃあ絵理が驚いたのも、そこなの?」

「そうだけど、もしかしてあたし……外してる?」

「外れもいいとこだよ……。私、俊樹さんとなんて考えられない。私はやっぱり……」

「ねえねえ、噂をすればよ?」

「え?」


“悠馬さんが好き”って言おうとしたところで絵理から言われ、その絵理の視線を辿ったら、俊樹さんのグレーのベンツがゆっくりと校内に入って来るのが見えた。


あ……、イヤだなあ。