令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

たちまち吉田泰造は怒りの形相になり俺を睨みつけた。今にも俺に殴りかかってきそうなぐらいに。

杏里さんが言ってた、“ヤク漬けにして風俗に売り飛ばす”案を付け足そうかとも思ったが、その必要はなさそうだ。


よし。“脅し”はこれぐらいにしておくとするか……


「と思ったが、出来れば俺も卑怯者にはなりたくない」


俺がそう言うと、途端に吉田泰造の表情が変わった。即ち、怒りの形相から怪訝な顔へと……


「あんただって、栞をそんな目に遭わせたくはないだろ?」

「当たり前じゃ」

「だったら……謝罪しろ」


俺が急遽考えたのはそれだった。つまり、吉田泰造が反省し謝罪すれば復讐を止めるという事。おやじさんには悪いけど、それで勘弁してもらいたい。


それはもちろん、栞を泣かせたくないから、なのだが……