令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「何?」

「君のお父さんに融資しなかったのは、わし個人の判断ではない。役員を招集し、そこで決めたのだ」

「そ、そんなのは詭弁だ。会長であるあんたの意思で決まったも同然だろ?」


確証はないが、そう言ってみた。すると、


「わしの意思が強く影響した事は認める」


吉田泰造はあっさりとそれを認めた。


「ほら見ろ。つまりはあんたが殺したんだよ。俺のおやじさんを……」


俺がそう言うと、再び吉田泰造は黙り込んだ。その表情に、苦悩のようなものを感じたのは俺の気のせいだろうか……


さてと、そろそろ本題と行くかな。


「あんたの孫娘と知り合ったのは、まったくの偶然だった。だが俺は、その偶然を利用する事にしたんだ」


そう俺が切り出すと、吉田泰造の顔には、はっきりと動揺の色が浮かんだ。