俺は受付で吉田泰造への面会を言い、その後おふくろさんの事を若そうな受付嬢に聞いてみた。
「さっき帰った女性だけど、名前は何ていうの?」
と。俺としてはめいっぱいの笑顔で。
もしおふくろさんが、復讐が目的で吉田泰造に接近しているなら偽名を使っているはずだ。だからそれを確認すべく、おふくろさんが何と名乗っているのかを聞いてみたのだ。我ながらうまい考えだと思ったのだが、
「えっと、それは……」
受付嬢は顔を赤らめ、今にも言いそうだったのだが、
「申し訳ありませんが、お客様の個人情報に関しましてはお答え出来かねます」
横にいたもう一人の、やや歳のいってそうな受付嬢からぴしゃりと言われちまった。若い方の受付嬢に目をやると、「申し訳ありません」と頭を下げられちまった。クソッ。融通が利かねえなあ。
「お客様? お約束の時間を過ぎておりますので、お急ぎになられた方が……」
年上の受付嬢から言われた。確かに、約束した14時を5分ほど過ぎており、俺は諦めてエレベーターへと向かった。
仕方ない。今度、おふくろさんへ“探り”を入れてみるかなあ……
「さっき帰った女性だけど、名前は何ていうの?」
と。俺としてはめいっぱいの笑顔で。
もしおふくろさんが、復讐が目的で吉田泰造に接近しているなら偽名を使っているはずだ。だからそれを確認すべく、おふくろさんが何と名乗っているのかを聞いてみたのだ。我ながらうまい考えだと思ったのだが、
「えっと、それは……」
受付嬢は顔を赤らめ、今にも言いそうだったのだが、
「申し訳ありませんが、お客様の個人情報に関しましてはお答え出来かねます」
横にいたもう一人の、やや歳のいってそうな受付嬢からぴしゃりと言われちまった。若い方の受付嬢に目をやると、「申し訳ありません」と頭を下げられちまった。クソッ。融通が利かねえなあ。
「お客様? お約束の時間を過ぎておりますので、お急ぎになられた方が……」
年上の受付嬢から言われた。確かに、約束した14時を5分ほど過ぎており、俺は諦めてエレベーターへと向かった。
仕方ない。今度、おふくろさんへ“探り”を入れてみるかなあ……