「どうした?」

「なぜパパは、お店の定休日を知ってるのかしら。それ以前に、私がこのお店で働いているのを、どうして知ってるんだろう……」

「話してなかったのか?」

「うん。ママでさえ、お店の名前と正確な場所は知らないはずなのよ?」


私はとても不思議だと思ったのだけど、悠馬さんは「なるほどな」と、事もなげに呟いた。私はそれが不満で、


「何が“なるほど”なの?」


と悠馬さんに詰め寄ると、


「調べたんだろ? 探偵を雇えば、そのぐらいは簡単だったろうさ」


と悠馬さんは、やはり事もなげに言った。

悠馬さんはサラッと言ったけど、凄い事を言ったと思う。パパが私の事を、探偵を雇って調べた……?


「そんなの信じられない。どうして? どうしてパパがそんな事するの?」


私はお門違いなのに、興奮気味に悠馬さんに詰め寄ってしまった。


「そ、それは……よっぽど俺の事が気に入らなかったんじゃねえかな」

「そんな……」


今ひとつ納得出来る理由ではなかったけど、かと言って他の理由は何ひとつ思いつかなかった。