令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「それが亮の目的だと思う」

『えーっ?』


私と裕子さんでハモってしまった。いくらなんでも、それはないんじゃ……


「ママ、それは考え過ぎじゃない?」

「私もそう思うわ」

「私もそう思いたいけど、そういう結論にしかならないのよ。それにね、それには根拠があるの。あまり強い根拠とは言えないのだけど……」

「根拠? それって、どんな?」


私も裕子さんも、身を乗り出すようにしてママの言葉を待った。


「それはね、私達がハワイへ経つ前の夜、松本君が家に来てくれた時に遡るのだけど……」


あの晩の事は、もちろん私ははっきりと覚えている。あの重苦しかった空気を。ママが何を言おうとしてるのか、もうわかっちゃった気がする……