令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「栞ちゃんなの?」


裕子さんも意外だったらしく、驚いていた。


「ママ、どうして私なの?」

「それはね……」


ママの話を要約するとこうだった。


私達はハワイから帰ってから連日神社のお参りや親戚や知人のお宅にご挨拶に伺っているわけだけど、それは全てパパが強制的にママや私を伴ってのもの。なぜそうするかは一切説明してくれず、“今日はどこどこへ行くぞ”の一点張り。


いつものパパなら、何事においてもだけど、なぜそうするかをママや私に説明してくれるはずなのに、今回はそれがなくパパらしくない。


という事は、パパには私達には内緒の目的があるのではないか。それが何かを考えるために、一連の行動が誰にどんな影響を与えているかを考えてみる。


まずパパ自身だけど、パパは元々信心深い方ではなく、ご挨拶とか、形式ばった事が嫌いな人で、実際に好き好んでしているとは思えないから除外。

次はママだけど、ママは家でゆっくりして、お料理とかをしたかったのにその時間が取れずにちょっと困っているらしい。でもそれだけだから、それがパパの目的とは考え難い。


そして私。私は、悠馬さんに会いたいのに会えなくて寂しい想いをしているわけだけど……