令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

そして翌日。ママが運転する車で私達はお買い物に出掛け、二人でも持ち切れないほど沢山の品物を買い込み、家に戻ったのは夕方になっていた。


「ママ、夕飯の支度する時間はあるの?」

「あら、言ってなかったかしら? 今夜は吉田のお祖父様が用意してくださるのよ。向こうのお屋敷から、コックさん達をお連れになるそうなの。もう来て、始めてるんじゃないかしら」

「へえー、凄いなあ……」

「お祖父様ったら、かなり気合いが入ってるみたいよ?」

「気合い? どうして?」

「そりゃあ、目に入れても痛くないほど可愛い、孫娘の彼氏に会うからじゃない?」

「やだあ、ママったら冗談ばっかり……」

「あら、本当よ? あなたが小さい頃なんか、北野(ママの旧姓)のお祖父さんとしょっ中あなたの取り合いをしたものよ?」


あまりはっきりとは憶えていないけど、確かに子どもの頃はよく両方のお祖父様が遊んでくれたり、お人形やお菓子を買ってくれてたような気がする。そして『あまり甘やかさないでください』と、パパやママはよく文句を言ってたような……



まもなくして時間になり、


「私、悠馬さんを駅までお迎えに行ってきます」


とママに告げると、


「はーい。行ってらっしゃい。楽しみだわ」


と、ママは笑顔で私を送り出してくれた。