「うん。でもなあ、確信が持てなくなっちゃった」

「いいから、言って?」

「わかった。あのね、俊樹さんは栞の事を好きだと思う」

「え?」


なんだ、そんな事?
何を言われるのかと思ってドキドキしたのに、絵理ったら、もう……


「私だって俊樹さんは好きだけど?」

「あんたの“好き”は、幼なじみとしてでしょ? 友達や家族に対するみたいな」

「もちろん、そうよ? 」

「だよね? そして俊樹さんもそうだと思ってるのよね?」

「うん、そうだけど、違うの?」

「違う、と思う。でもなあ……」

「ちょ、ちょっと待って。じゃあ俊樹さんは私の事……」

「異性として好きだと思うよ。幼なじみとか、そういうんじゃなくて」

「うそ……」


そんな事、今まで私は考えた事もなかった。