令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

と思いながらも、俺は「めんどくせえなあ」と言いながら立ち上がった。どうしてか、俺は弘司には逆らえないんだよなあ。

趣味かあ。俺にそんなものあったっけか?
本は読むし映画も観るが、そういうのは趣味とは言えないと俺は思う。さてどうすっかなあ。

お、いい事考えた。ふざけて女どもを驚かしてやる。どんな反応をするか楽しみだな。

特に、目の前のカマトトぶった女の反応が……


「えーと、趣味は……女とヤる事かな」


そんなふざけた事を言い、俺はさっさと座り、涼しい顔を決め込んだ。

さすがにみんな度肝を抜かれたようで、一瞬シーンと静まり返った。


「い、今のは冗談だから!」


すかさず弘司がフォローを入れた。さすがは優等生だ。


「サイテー……」


斜め前の女が吐き捨てるように呟いたが、それは想定内の反応だ。それより、目の前の女はどんな反応をするのかな。