令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

俊樹さんには目的地の駅まで送ってもらったのだけど、別れ際に変な事を言われちゃった。


『その松本という男とはあまり会わない方がいいね。変な噂が立つと、お互いの家に迷惑が掛かるから』と。

私が、『それはどういう意味なの?』と聞いたら、『じきに分かるよ』って言われた。


俊樹さんが言った意味が気になりながらも、駅前の本屋さんで時間をつぶし、目的地に着いた頃には、すっかりそれを忘れていた。


目的地とは、昨夜も来た小さな洋食屋さん。そう、悠馬さんのバイト先だ。

と言っても、悠馬さんに会いに来たのではない。ある計画を実行するためだ。名付けて“毎日がデート計画”、なんちゃって。


私は深呼吸をひとつしてから、お店の扉をゆっくりと開いた。