令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「そうね……。栞はどんなお仕事をするか決めているの?」

「はい。えっと、飲食店の店員さんなんかどうかなと……」

「松本さんみたいに?」

「う、うん……」


いきなりママの口から悠馬さんの名前が出て、私はドキッとしてしまった。

そんな私をママはジーッと探るような目で見、私は耐えきれずにその視線から目を逸らしてしまった。


ひょっとして、ママにばれちゃったかも……

ところが、

「いいんじゃない? きっといい経験になるでしょうね」

とママは言ってくれた。ママは私の計画を知った上で許してくれた。そう思っていいのかな。


「ありがとうございます」

「栞もいつの間にか大きくなったものだなあ。なあ、葉子?」

「そうね。色々知恵もついたみたいだしね……」


うわあ、やっぱりママにはばれてる……

パパは穏やかに微笑んでいたけど、ママの表情は分からなかった。バツが悪くて、ママの顔を見られなかったから。