「なんだか先が思いやられるけど、兄を見捨てないで、栞さん?」
由紀はそんな生意気な事を言った後、いきなり、
「じゃ、あたしは帰るから」
と言った。
「仲直り出来たみたいだし、後は二人で楽しんで? 今すぐ帰ると、お母さんの夕飯に間に合いそうだし」
時計を見たら、確かにそんな時間だった。俺はおふくろさんの夕飯なんて全く頭になかったが、さすがは由紀だな。ま、俺と吉田栞に気を使って、って事もあるんだろうけど。
軽い足取りで帰って行く由紀に向かい、俺は心の中で『サンキューな』と礼を言っていた。由紀がいなかったら、今日の会食はきっと失敗しただろうから。
由紀はそんな生意気な事を言った後、いきなり、
「じゃ、あたしは帰るから」
と言った。
「仲直り出来たみたいだし、後は二人で楽しんで? 今すぐ帰ると、お母さんの夕飯に間に合いそうだし」
時計を見たら、確かにそんな時間だった。俺はおふくろさんの夕飯なんて全く頭になかったが、さすがは由紀だな。ま、俺と吉田栞に気を使って、って事もあるんだろうけど。
軽い足取りで帰って行く由紀に向かい、俺は心の中で『サンキューな』と礼を言っていた。由紀がいなかったら、今日の会食はきっと失敗しただろうから。



