令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

由紀に俺の言葉使いの悪さを指摘されちまった。

それは俺も自覚してるし、今後は特に吉田栞に対しては気を付けようとも思っていたが、妹に言われては俺も素直になれず、ちょっとした言い争いになった。


すると、なぜか吉田栞はクククと笑い出し、それが止まらずに話も出来ない様子だった。

こいつ、笑い上戸か?
これは新発見だな。それになんか、笑った顔が可愛い、っつうかだな……


そうこうしていると料理が運ばれて来た。高いだけあって、なかなかの味だ。

由紀のおかげで会話は弾むし、俺は紹興酒なんかを飲んだりして、悪い気分じゃなかった。


吉田栞は一人っ子で、両親と使用人ひとりと4人で暮らしているという。という事は、「吉田泰造とは暮らしてないのか……」


吉田栞に接近する事で、じいさんの吉田泰造にも接近出来ると思ったんだが、それはちょっと難しいかもな。