令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「栞さんってどんな感じ? 綺麗でゴージャス?」

「いや、普通だよ。むしろガキっぽいかな」

「じゃあ、カワイイ系?」

「まあ、そうかな」


吉田栞は、たぶん可愛い部類に入ると思う。色白で顔はちっちゃく、目がでかくて鼻はちょっと上向き加減。顎はとんがり、口は小さめだが、唇はプニッと柔らかくて、それでいて弾力があって……甘かったような気がする。


「お兄ちゃーん」


気付けば、由紀が俺の顔の前で手をヒラヒラさせていた。


「何を思い出してたの?」

「な、な、何でもねえよ」

「すごい動揺してる……。お兄ちゃん、栞さんにゾッコンなんだね?」

「ば、バカ言ってんじゃねえ」

「うふふ。ああ、楽しみ……。早く栞さん、来ないかなあ」


と、その時、「こちらでございます」という店員の声が聞こえた。