令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「じゃあ、どんな事?」

「それはだな、つまりその……もう一人いるんだ」

「え? 3人で行くって事?」

「ああ」

「それは誰? お母さん?」


おふくろさんか……
あの人はいつも仕事で忙しいから、はなから考えてなかったが、たまには飯をご馳走したりもいいよなあ。仕事の方は、一晩ぐらいは何とかなるだろうしな。


「いや、違う」

「じゃあ誰? あたしが知ってる人?」

「いや、由紀は初対面だ。えっと……名前は吉田栞っていうんだが、要するにちょっとした知り合いだな」

「きゃー、お兄ちゃんの彼女さん? やっと出来たんだ?」

「ち、違う。そんなんじゃない」

「違うの? じゃあ、どんな関係?」