令嬢と不良 ~天然お嬢様の危険な恋~

「ね、栞、そうでしょ?」

「え? な、何?」

「だから、俊樹さんの事よ。栞には、すっごく素敵な彼氏がいるんだもんね?」

「俊樹さん? それは違うって、何度も言ってるのに……」

「またまた……。顔が真っ赤よ? 俊樹さんの名前が出た途端にそれだもの、栞ったら分かりやすいんだから……」

「やめてよ。違うって言ってるでしょ!」


私の顔が赤いのは、松本さんへの気持ちに気付いたからで、俊樹さんは関係ない。

俊樹さんが単なる幼なじみだという事は、先日松本さんに話してはいたけど、また誤解されるのは絶対に嫌だから、私は絵理を怒鳴ってしまった。


「お待たせしました……」


その場がシーンと静まり返った時、ウェイトレスさんが飲物を持って来てくれた。ちょっと、助かったかもしれない。