「やっと来た!遅かったな」
「まぁ、荷物重かったしね」

私は少し嫌味を混ぜて言葉を返した。すると幸田は

「お前は地味だからな。存在を忘れられてたんだろ」

と一言。「まぁ、しょうがねえよな。恨むんなら自分の地味な顔を恨め」と最後に嫌味をしっかり混ぜて。





あぁ、私と殴り合いがしたいってことですか。





OK受けて立つぜ!と思い幸田に掴みかかると、幸田はそれをひらりと避けて私の顔面にラリアット。
私が痛みにひるんでいると、幸田が高笑いをして私を見ていた。蘭や連たちは私たちの喧嘩を止めることなく見ている。



もう何もかもがうぜぇ・・・・



私が本気で幸田に掴みかかると、幸田も対抗しておもいきり私の襟首に掴みかかってきた。

「幸田潰す!!」
「やれるもんならやってみろ!この一般庶民が!!」


「おいお前らなにやってんだー」

掴み合いの喧嘩がヒートアップしてきた時、ちょうど担任が部屋に入ってきた。

「美月、幸田。じゃれ合いもほどほどにしろよ」


先生よく見て!幸田に襟首を掴まれて苦しんでいる私と、ものすごい目で私を睨みながら私の襟首に掴みかかっている幸田を!
どう見てもこれじゃれ合いとかそういうレベルじゃないだろ!!

私が心の中で突っ込んでいると、幸田は襟首から手を離して私と担任の先生から離れていった。


「若いな~」といいながら笑っている担任は、もう何を言っても聞かないだろう。

いろいろと疲れきった私は、ため息をつきながら幸田の方を見た。すると幸田は目元を押えながら立っていた。

それに周りは大爆笑。芥川なんかはお腹を抱えて笑っている。





・・・・・・誰かホントに私に救いの手を・・