すると…………。
今まで静かだった舜弥があたしに話し掛けてきた。
「嗄綺ちゃん。なんで会ったばかりの俺たちをそこまで嫌ってるんですか??」
「話しかけんじゃねぇよ。」
あたしは舜弥の問いに答えることはなく、ただ冷めた瞳で見た。
「っっ…………。」
誰もがあたしを見て身体を震わせた。
あぁ、これで良い。
あたしは誰かに必要とされてはいけない。
大丈夫、何もかも受け入れる覚悟はとっくに出来てる。
なのに…………………。
ズキンッ ズキンッ ズキンッ
どうしてこんなに胸が痛むんだろうか。
なんでこんなに泣きそうになるんだろうか。
ただ、あたしの存在なんて『良いもの』じゃなくて『悪いもの』になれば良いと思ってそんな風に思わせる言葉を言ってるだけなのに。
どうして……………こんなに今……………人の温もりが愛しく思うんだろうか。
「嗄綺??」
不意に耳元で真純の声がする。
あぁ、真純の気配にも気が付けないぐらいあたしは動揺してたのか。
「なんだよ。」
「お前、どうしたんだ。なんでここに居るんだ??」
真純の顔を見れば心底、驚いたような顔をしている。
「気を失ってたからその間のことは知らねぇよ。」
「気を失ってた??」
「あぁ、後で真純の部屋に行くからここから出させろ。」
あたしはゆっくりと歩き始めた。
あたしが歩き始めると悠葵があたしを怯えた瞳で見る。
「もう逢うこともないだろ。じゃあな、悠葵。」
あたしは笑った。
その表情もそろそろ終わりにさせてやるから。
だから、、もうあたしは悠葵に逢えない。
最後だ。
ここに来るのも本当に最後だ。
もし、またここに来ることがあるなら。
それは、あたしの何もかもが消え去る時だ。
あたしの…………『篠山嗄綺』の存在が消える時だ。

