「嗄綺っ…………教えてくれっ………。」
頭が割れそうだ。
あの時の記憶を思い出すと、どうしても頭痛がする。
新鮮に思い出せるその記憶に自分を呪いたくなった。
もう1度だけでもいい。
「咲良さんについて聞かせてくれっ………。」
咲良さんに、咲良さんに…………。
「居ないのに逢いてぇんだよっ…………。」
「っっ……………。」
嗄綺は駈け出した。
「嗄綺!!!!」
俺は必死に嗄綺を追いかけた。
でも、それでも追い付かない。
だけど、今。
嗄綺に聞かないといけないと思った。
「嗄綺っ!!!!!!!!」
俺はその細い腕を掴んだんだ。
だけど、嗄綺はその瞬間。
「離してっ!!!!っっ!!!!」
何かを訴えるかのようにして俺の胸に飛び込んできた。
「おいっ!!!!嗄綺っ!!!!」
嗄綺は気を失っていた。
身体は異常なまでに震えている。
何かが嗄綺を追い詰めて、気を失いそうになるぐらいに不安にさせている。
俺は……………嗄綺に何を言ってしまったんだ??
俺はそんな事を頭の片隅で考えながら、とりあえず舜弥に電話した。

