「なっ!!!!」
俺は力のある限り動いて抵抗した。
しかし、俺の上に居る『それ』はピクリともしない。
俺の上に乗った細身の身体つきの……………。
「お前はっ………男か??それとも女なのか??」
綺麗な顔つきの性別がわからないほどにその顔には『感情』がない。
笑えば女のようにも見えそうで、でも。
その無表情のせいで男にも見える。
「………………。」
『それ』は何も言わないでただ……………俺を見降ろしていた。
「っっ!!!!答えろっ!!!!」
俺は一向に答えない『それ』に怒鳴った。
「黙れ。」
『それ』は静かに一言だけ呟いた。
しかし、その一言には殺気が込められていて。
「っっ…………。」
背筋が凍りつく。
「お前はここでなんでこいつ等を潰したんだ。」
そう言って、さっきまで殴られていた奴等が誰かに連れていかれている。
「てめぇに関係ねぇだろ。」
俺は『それ』を睨みつける。
「お前はまだ光を失ってないだろ。無駄にするな。」
そう言って……………『それ』は笑った。
「っっ!!!!」
その笑みは月明かりに照らされて息を飲むほどに………綺麗だった。
「お前がこの世界を変えてみろ。そしたら………また逢った時に正体を教えてやるよ。」
その声はまるで子供に言い聞かせるかのような声色。
でも、どこも勘には触らなくて。
どちらかといえば心地いい声色だった。

