あたしは悠矢先輩の家を出て海へと向かった。


あぁ……………。


あたしは何がしたいんだろうか……………。


『誰か』に助けを求めたって、


『誰か』に温もりを求めたって、


それがいつか本当に叶うなんてことはないことぐらい…………。


アイツ等に嫌というほど知らされたじゃないか。


なのに……………。








なんであたしは自分が……………。





      シ ア ワ セ ニ ナ レ ル 






そう感じたんだろうか…………。


あたしは波際でそっと靴を脱いだ。


静かにあたしはその波に足を浸からせた。


「気持ち良い…………。」


心地いい波の感触にこのまま…………。


海に溶けてしまいたいとさえ思った。


だけど、それは出来ない。


あたしは波奈を襲った奴等を逃がさない。


あたしの何もかもを奪ったアイツ等を見付けるまでこの世界に居なければならない。


例え、あたしがボロボロになろうとあたしはぜったいに諦めない。


アイツ等を見付けるまでは…………。