「……………ゴメンっ。」
悠矢は我に返ったようにあたしから離れた。
悠矢に掴まれた腕は手形がくっきりと残るほどに真っ赤だった。
「嗄綺。ゴメン。」
その声は何かを必死にしまいこんでいるような苦しげな声だった。
「なんで……………??」
「嗄綺??」
「なんでそんなにあたしに必死なの??」
すると…………。
「何度も言ってるだろ??嗄綺が好きだからだ。」
悠矢の表情はどこか切なかった。
でも…………自惚れだと言うかもしれない。
けど、悠矢の表情はあたしを本当に『愛しそう』に見てくれた。
本当にあたしを『好き』だという本気の想いが伝わってきた。
「悠矢。あたしを抱いてよ。」
「ダメだ。それはどうしても出来ない。」
その声色は震えて今にも泣きそうだ。
「泣かないで…………。」
「泣いてねぇよ………。」
「泣いてるじゃん。悠矢の心が………。」
「俺は泣いてねぇよ。」
悠矢はあたしを強く抱き締めた。
その腕は震えていて。
あたしをどこへも行かせないように強く抱き締めている。

