すると、悠矢の手があたしの両手を力強く引き離すとベッドに押さえ付けた。
「怒った??」
「…………。」
悠矢は何も答えない。
ただ、少しの怒りと寂しさを含んだ表情であたしを見据えている。
「ねぇ、何も答えないの??」
わざと挑発するようにあたしは悠矢を嘲笑った。
「っ!!!!」
あたしを掴む手がギリギリと力を強めていく。
あぁ……………痛いなぁ…………。
横目であたしは腕を見た。
昨日の切り傷からジワリと血が滲んでいた。
あれ?? もしかして、傷口がまた開いちゃったかな??
そんなことをボーッと頭の隅で考えながらあたしはただ悠矢から瞳を逸らしていた。
「…………なんで逸らすんだよ。」
不意に悠矢があたしに話し掛けた。
「特に理由はない。」
「じゃあ、俺のこと見ろよ。」
「なんで??」
「ちゃんと話を聞けよ。」
「聞くことも何か話すこともあたしにはない。」
「じゃあなんで俺から逃げないんだよっ!!!!!!」
悠矢の怒鳴り声が部屋中に響く。
その反響なのか耳に『キーン』と塞ぎたくなるような高い音が頭にも響く。
思わずその痛みに顔を歪めた。

