「悠葵、お前。嗄綺を探すなよ。」
ずっと思っていたことを悠葵に告げる。
「…………。」
悠葵は、俺に背を向けたまま何も話さない。
ただ、その背中は少しだけ震えていた。
「………悠葵。」
名前を、呼ぶ。
「俺は、哲平を傷付けられて。黒龍を侮辱されて腹が立ってる。」
そっと振り返ってその顔は、怒りで歪んでいた。
「悠葵それでも相手は女だ。」
悠葵は、例えどんなに小さなことでも。
黒龍に関する奴らを侮辱されると、どこまでもそいつを追いかけて仕返す。
行き過ぎた『黒龍』への憧れと想い。
でも、それは仕方ないのかも知れない。
悠葵にとっては、この黒龍は『居場所』なのだから。

