「嗄綺、なんでそんなに自分を犠牲にするんだよ………。」
真純はあたしの口から手を退かした。
「真純??あたしにだって真純のように守りたいものがある。そのためならあたしは自分なんて必要ないと思ってる。」
「っっ…………。」
「それがあたしなんだよ。だから、あたしは今まで『淋しい』や『恋しい』や『悲しい』とか自分の感情を持ったことがないんだ。」
「嗄綺っ…………。」
「真純には凄くいつも助けてもらった。それは分かってるよ??本当にどうしてもこの恩は償えないと思う。」
「違うっ…………俺はただっ!!」
「ねぇ、真純は誰が好き??誰を守りたい??」
「嗄綺を守りたい。」
その真純の瞳はどこか儚くも感じるのに何故か、あたしには真剣そのものに見えた。
「あたしだってたくさんの人を守りたい。その中にだって真純も居るんだよ??」
お願いだから、これ以上はあたしに踏み込んでこないでほしい。
「でもね??あたしは咲良さんを守れなかったんだよ??」
「あれは違うだろっ!!」
「違くない!!あれはあたしが弱かったから!!だから咲良さんは死んでしまった!!咲良さんはあたしのせいで死んでしまったようなもので、殺したのはあたしだ!!あたしは皆と違って本当はっ………………」
「少し落ち着けっ!!!!!」
真純の怒鳴り声と共にあたしの唇は塞がれた。

