「嗄綺っ………。」
真純は更にあたしを強く抱き締めた。
「真純、あたしは何度も言ったでしょ??」
「何も言うなっ…………。」
「あたしはダメなんだよ??」
「言うなっ…………。」
真純はあたしの言葉を聞かないように声を段々と荒げていく。
それでも、あたしはちゃんと真純にも伝えなきゃいけない。
あたしは誰かの側にずっと存在なんてしてられない。
「真純、あたしにはもう2年間しか残ってない。」
「止めろッ!!」
真純は無理やり、あたしの口を手で押さえた。
「もう何も言わないでくれっ…………俺は了解の言葉しか聞きたくない。」
あたしはじっと真純を見つめることしかできない。
分かってる、真純があたしを大事にしてくれてるのは。
だけど、これだけはあたしも譲れないんだ。
あたしだってこの街をこの街の中に居る人たちを。
色んな人たちを場所を、時間を大事にしている。
だからこそ真純の『願い』には気が付いてあげられない。
気付いていてもそれには『見て見ぬ振り』をしなくちゃいけない。

