そして、タオルを真純の手から取ると。
一気に視界がグルッと変わった。
あたしの視界に入るのは、天井と真純の顔。
「何してんの??」
「嗄綺を押し倒した。」
「タバコ返してくれるんじゃないの??」
少しだけ低い声が出る。
こっちはさっきからタバコが吸えなくてイライラしてきてんだよっ!!
「嗄綺がタバコを吸ってのは好きだけど今は俺を見ろよ。」
「いま真純が上に居るんだから見てるよ。」
あたしは、笑った。
真純が本当に言いたいことが分かっているから。
あたしはそれの意味を知ってはいけない。
「嗄綺、何を考えてんの??」
真純の声で我に返った。
「あっ…………ゴメン。」
「それって何に対して謝ってんの??」
「真純??」
真純はあたしを見下ろしてそんなことを呟いた。
「謝るなら、俺のものになれよ…………。」
掴まれている手首がジワリと痛み始める。
「嗄綺、俺だけを見ろよ…………。」
真純はあたしの首元に顔を埋めてくる。
「………真純…………。」
あたしはそっと真純の首に腕を回した。

