―――シャッ!


勢いよくカーテンが開かれる音で目を覚ました。


「何よぉ~、先生……。一時間って言ったじゃん……。ぎゃっ!!」


目の前には何と、城島先生。

こんなに近くで見たのは初めてだ。


長身で、体格もがっちりしてるから、こんなに間近だとさらに恐怖心が増す。

硬直し、動けなくなってしまった私。


人生初のサボりまでして先生を避けていたのに……。

私の苦労は水の泡。


「桜ぁ~!お前サボりだろ?何で俺の授業休んでんだぁ?つーか、一時間って何が?」


初めて話すのに、いきなり名前?

しかも、なんかむちゃくちゃ笑顔だし。


部活のときとは、まるで別人。


「違います。頭痛くて休んでたんです。」


私は、とにかく先生と話したくなくて、先生と目も合わさず、冷たく返答した。


「冷てぇなぁ~!俺、結構そういうの傷つくんですけどぉ……。」



これが城島先生?


この目の前でかわいくいじけてるのが、私がずっと恐れ続けてきた城島先生?



あまりの違いに、私はぷっと吹き出した。