昼休み。 駆け足で教室を飛び出し、非常階段へ出ると、愛梨たちが待ち伏せていた。 通り過ぎようとしても、行く手を阻まれる。 「何?」 強がって言い返す。 でも、本当は怖い。 じりじりと近寄ってくる愛梨たち。 私は、ぐるっと取り囲まれた。 「先生のとこにでも泣きつきに行くの?」 「授業でも全然相手にされてなかったクセにね~」 愛梨は、すっかり変わってしまった。 私が変えてしまったの? 「きゃっ!」 私は、壁に突き飛ばされた。 痛い。 怖い。 先生、助けて……。