まだ寒さが続く、冬の終わり。




ついにこの日が来てしまった。




私は、無事に大学を卒業した。




本当は、先生と結婚するはずだったのに…。


先生からもらった指輪は、まだ私の薬指で輝いていた。




叶わなかった、夢。




すっかり痩せてしまった私を、みんなが心配した。



卒業の涙と、先生への涙、色んな涙が混じり合った。




深夜、みんなとの飲み会が終わってから家に帰った。



くるみが私の帰りを待っていた。