先生は私を抱く力を緩め、今度は頭をポンポンってした。 「桜は何年経っても、ちっちぇな!」 「先生がおっきすぎんの!」 今、私が話しているのは、本当に先生? 今、私に笑いかけてるのは、本当に先生? 夢じゃない? 昔に戻ったみたい。 あの写真を撮ったときから、何も変わらない2人。 「とりあえず…乗れよ」 先生がちょっと照れながら、おいでおいでをする。 私は助手席に座る。 うっわぁ…久々。 先生の車。 後部座席のチャイルドシートは、もうなかった。 それだけ、大きくなったのかな。