【短編】その手を離さない【完】

「こいつ、あなたに"別れよう"って言われて
大泣きしたんんだから」


ちょっと顔を上げて、アキラの方を盗み見た。


うっすら紅潮してる頬と瞳。


『うっせぇ。早く行けよ。
レイナも見んな』


あたしに知られたからなのか、更に真っ赤になるアキラの顔。


こんなアキラ、見たことない・・・