「もっと、生きたかったな」 そう、ボソッと呟いた。 いきなりだったから、少し驚いた。 「まだ、23だったんだもんね」 「そうだよ。 入社してすぐだったのに」 「もっと、篤真のこと知りたい!」 「俺のこと?」 「そう!」 「ん、なら質問しろよ」 質問かぁ…。 何にしようかな。 「どこに住んでたの?」 「結構、この辺。B市に住んでた」 「隣じゃん!」 「そうだよ」 「出身中学は?」 「3中」 「えっ!ならさー、凛子知ってる?」 そう聞くと、篤真は黙ってしまった。