開式の言葉を終えてすぐにー……
卒業証書の授与が始まる。
莉奈ちゃんや高津くんが証書を貰う姿を……
まるで、夢を見ているかのような感覚で。
実感のないまま……
見つめていた。
これを貰ったら卒業だなんて……
嘘でしょう?
そんな思いを……巡らせて。
いよいよ私のクラスの番になり……、
マイクの前に立ったニシハルが、一人ひとりの名前を…読み上げる。
「…………。素敵ね…。」
いつものスーツとはまた違い、フォーマルで落ち着いた雰囲気の出で立ちに。
胸が……ドキドキと脈打った。
「………王子様…☆」
オオサカが…名前を呼ばれる。
そういえば下の名前はサラだったかと…改めて思う。
彼女は…、調理師専門学校へと入学を決め、夢のパティシエを目指すと…誓った。
長南殿が……
壇上に上がる。
彼はまだ……進路がきまっていない。
某大学の一般入試に落ち、その後…、二次試験のある大学を受験。
彼が受けたのは、いずれもサッカーの名門大学で……。厳しい状況下にあっても続けたいという意思が…そこにあった。
その結果は…、約2週間後にわかる。
「…………。」
しっかり者の二人らしい、凛々しい姿に…胸が熱くなる。
この1年は本当に色々とあったけれど……
沢山バカをして、
沢山笑い合った日々は……
今までで一番、濃くて……一番アツい1年だったわ。
二人の………、おかげね。
………ありがとう…。


